世界天文年2009マスコットキャラクター「ガリレオくんと仲間たち」が、みなさんを星空と天文学の世界へご案内します!

第20回 「この秋、流れ星が増えるかもしれないのじゃ」の巻

2009年10月1日号

第20回

観測ガイド ― オリオン座流星群×ガリレオの夕べ

オリオン座流星群の流星 オリオン座流星群の流星 (2006年撮影)。
(画像提供:勝目徹哉)

 世界天文年の秋、必見の流星群がある。オリオン座流星群じゃ。これは毎年10月を中心に活動する流星群で、10月19〜23日ころの数日間がとくに注目。2009年はなんと年間の三大流星群に匹敵する可能性もあると言われておるぞ。夜空を切り裂くような明るい流星が現れることもあるかもしれん。空を広く見渡して流れ星をじっと待つとよいじゃろう。ただし期待のしすぎはよろしくない。宇宙のように大きな心で天を仰ぐのじゃ。
 2009年のオリオン座流星群はちょうど、「ガリレオの夕べ」という世界中で観望会をやろうというキャンペーンの期間 (10月22〜24日) とも重なっておる。流星群だけでなく、天体観望会に出かけたり、望遠鏡を持ち出したりして、見ごろを迎えた木星や、秋ならではの天体もじーっくりと眺めるのがおすすめじゃ。もちろん暖かい格好、そして夜食も用意するのじゃ!
 オリオン座流星群の活動は10月25日ころまでは注目したいが10月末には静かになる。しかしオリオン座流星群の後も流星群の話題はしばらく絶えない。11月18日朝には、しし座流星群が増えるのが見られるかもしれんし、さらに12月には毎年定番のふたご座流星群もやってくる。世界天文年、あといくつの流星を見られるか、さあ、みんなで数えるのじゃ!

 参照: ガリレオの夕べ

 参考: 国立天文台
       「見えるかな?オリオン座流星群」キャンペーン



天文解説 ― 流星と流星群

 流星は「流れ星」とも言いますがその正体は星ではありません。地球の上空で起こっている発光現象です。太陽系を漂う砂粒程度のサイズのチリ (塵) が地球の大気圏に高速で突入すると、大気との激しい摩擦で一瞬にして高温になり電離ガスを生じます。そのとき発する光が一筋の流星として見えるのです。宇宙を旅したチリ粒の、はかない最後の姿です。
  流星が何時何分に空のどこに現れるか、ということは予報することができません。しかし地球の大気には毎日たくさんのチリの粒子が飛び込んできていますので、肉眼で星空を見上げていれば、毎晩それなりの数の流星を目撃することができます。
 流星は毎年同じ時期にたくさん見られることがあります。定期的に活動する「流星群」です (参照:ガリレオくんと仲間たち・第3回)。流星群といえば、今年の国際天文学連合(IAU)の総会では、年間64もの流星群がその名称とともに定められました。規模はさまざまですが、年間を通してたくさんの流星群が活動しているのです。国立天文台では、しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群の3つを年間三大流星群として、世界天文年に流れ星を見上げようと広く呼びかけています。
 流星には、流星群に属する流星と、そうでない散発的な流星があります。流星群の流星かどうか、簡単に見分ける方法があります。流星が現れたとき、空のどこからどちら方向に流れたかに注目して、流れた元の方向へとたどってみましょう。もしも放射点と呼ばれる空のある位置を通るようだったら、流星群の流星である可能性が高いといえます。また、放射点に近いところに現れた流星は経路が短く、放射点から遠いところでは経路が長く見えるという傾向もあります。流星群はその名のとおり、群れをなして空のある方向からやってくるために、流星群の流星かどうかは、流れた方向で見分けることができるのです。

 参考: 国立天文台
       世界天文年の流星群

 参考: 国立天文台 アストロ・トピックス (495)
       国際天文学連合、64の流星群の公式名称を決定


オリオン座流星群から目が離せない

オリオン座流星群の放射点 オリオン座流星群の放射点
オリオン座とふたご座の境界付近に放射点があります。およそこの方向からチリの粒子が地球に突っ込んできます。地上から見上げると放射点を中心に四方八方へ放射状に広がる向きに流れますが、空間的には平行に流れています。
(画像提供:国立天文台 天文情報センター)

 毎年10月に活動し、10月21日ころにピークを迎えるオリオン座流星群。放射点がオリオン座にあることからその名がついています。深夜0時頃から夜明けにかけてが注目の時間帯です。流星としては比較的高速で、流星の流れた跡に「流星痕」と呼ばれる煙のようなもやもやした光が残ることもあります。
 オリオン座流星群のチリの粒子の源は、ハレー彗星 (1P/Halley) の核です。地球が太陽をまわっている通り道 (公転軌道) と、ハレー彗星から過去に放出されたチリの粒子の流れが交差する毎年10月に、オリオン座流星群の活動がみられるのです。
 オリオン座流星群は近年注目の流星群です。2006年に突然、1時間あたり60〜100個以上もの流星数が観測されました。このとき地球が粒子の流れの密な部分と交差したと考えられます。ダスト・トレイル理論のある研究によれば、およそ3000年前にハレー彗星から放出されたチリの粒子の群れと交差したと報告されており、2009年もその傾向が続きます。2009年、どの程度の流星数が見られるのか、10月19〜23日頃はとくに注目です。ちょうど月明かりの悪影響もなく、良い条件です。

 参考: 国立天文台 アストロ・トピックス (512)
       次回は70年後? 活発な出現が予想されるオリオン座流星群

 参考: 国立天文台
       ほしぞら情報 2008年10月のトピックス (注:2008年の情報です)

 参考: 国立天文台 アストロ・トピックス (421)
       観測条件は悪いながらも、今年もオリオン座流星群に要注意
       (注:2008年の情報です)

 参考: 国立天文台 アストロ・トピックス (340)
       活発な出現が期待されるオリオン座流星群 (注:2007年の情報です)



制作/世界天文年2009「ガリレオくんと仲間たち」制作ユニット+藤井龍二(まんが)

 

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