世界天文年2009マスコットキャラクター「ガリレオくんと仲間たち」が、みなさんを星空と天文学の世界へご案内します!

第16回 「明けの明星とついでに水星も見つけるのじゃ」の巻

2009年6月1日号

第16回

観測ガイド ―金星を見よう

金星と地球の位置関係の説明図金星と地球の位置関係の説明図
この説明図は2月1日号でも紹介しましたが、夕方の西の空に見えていた金星が、いまなぜ明け方の東の空に見えるようになったのか、地球と金星の位置関係からじっくりと考えてみてください。
(画像提供:国立天文台

 6月の晴れた日は夏のおとずれを肌で感じるのう。夜空もそろそろ夏のようじゃ。春の夜空を飾っていた「北斗七星」や「春の大三角」は、深夜には西の空へと傾いておる。代わって東の空には、夏を代表する星座たちが昇ってきているぞ。「さそり座」や「夏の大三角」などが夏本番を待ちかまえているかのようじゃ。
  6月といえば夜が短く、午前3時ともなればうっすらと明るいのう(東京の場合)。そんな夜明けの空に、今年2009年はひときわ明るく存在感のある惑星が輝きを放っておる。南の空に木星、東の空に金星じゃ。
  金星は地球よりも内側をまわる惑星なので、太陽からあまり離れて見えることはなく、観測できるのは、夕方の西の空か、明け方の東の空の、どちらかじゃ。夕方の金星は「宵の明星」、明け方の金星は「明けの明星」とも呼ばれておる。そういえば今年のはじめ頃には、金星は「宵の明星」として夕方に見えていたことを思い出せるかな(第13回参照)。
 この6月は、6日に太陽の西方にもっとも離れて見える「西方最大離角」という位置関係になる。東の空に見えるのになぜ西方最大?逆ではないのか?と思うかもしれんが、太陽は毎日、東から西へと動いていることを思い出してみよう。太陽から西方に離れているということは、日の出よりも少し先に昇ってくるということなので、明け方の東の空に見える、ということがわかるじゃろう。そしてさらに、6月19日、20日、21日は、ほっそりとした月が近くに並んで見えるので、それはそれは美しい光景となる。必見じゃ!
 金星の見ごろは続くぞ。9月ころまでは明け方の空で人目をひき続け、今年2009年の間はずっと、「明けの明星」として見えておる。さあ、ガリレオ気分で連続観測じゃ!


観測ガイド ―水星も見よう、火星も見よう

明け方の東空を見よう 6月の明け方の東空のようす。金星や月を見たら火星と水星も探してみましょう。
(画像提供:国立天文台

 6月の明け方の見どころをもうひとつ紹介しておこう。金星よりもさらに低いところやや左にポツリと光る、水星じゃ。東の空の低いところまで開けたところでないと見つけるのはむずかしいかもしれんが、望遠鏡を向ければ満ち欠けのようすもわかるぞ。水星は6月13日に西方最大離角となるが、運動の速い惑星なので、見やすい期間は短い。最大離角の前後数日間に注目するのがよいじゃろう。水星を見るチャンスは期間限定なのでカレンダーにしるしをつけておくとよいぞ。
 ついでに言うと、金星のすぐ近くには火星も見えておる。目をこらして探してみるとよいじゃろう。

 

 参考: 
   国立天文台ほしぞら情報 (2009年6月のトピックス)
   明け方の東空を見よう

 


天文解説 ―2010年、金星は注目の惑星に

 金星に向けて2010年度に打ち上げ予定の探査機PLANET-Cの準備が着々と進められています。金星は距離的に地球に近い惑星であり、またサイズや質量も地球とよく似ていることから地球の双子惑星と呼ばれることもありますが、生命に満ちた地球とはまったく別の運命をたどった惑星です。わずかに太陽に近かったために、金星は海を持つことができませんでした。地球では大量の二酸化炭素が海に吸収されましたが、金星では二酸化炭素が大気の主な成分です。この厚い大気が温室効果をもたらし、金星の地表付近は地球とは似ても似つかない灼熱の世界となっています。また、金星の大気は金星の地表よりも高速で回転しており、その理由はまだ解明されていません。さまざまな金星の謎にいま、日本の探査機がせまろうとしているのです。
 金星探査機PLANET-Cは打上げ後約半年で金星周回軌道に入り、約2年をかけて金星の大気を調査する予定です。この金星探査への応援を広く呼びかける大規模なキャンペーンも予定されています。世界天文年の今年2009年から、日本の金星探査本番の2010年にかけて、金星は注目の天体です。

 

 参考: 
   金星気象衛星プラネットC(JAXA)



制作/世界天文年2009「ガリレオくんと仲間たち」制作ユニット+藤井龍二(まんが)

 

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