世界天文年2009マスコットキャラクター「ガリレオくんと仲間たち」が、みなさんを星空と天文学の世界へご案内します!

第6回 「デコボコよけたら大発見!」の巻

2008年9月16日号

第6回

観測ガイド ―月の表面を観察しよう

月の模様・うさぎ写真1:月の模様。日本ではおなじみの「うさぎの餅つきの姿」
撮影・提供:福島英雄(国立天文台)

 月は明るくて大きいので、肉眼で眺めても表面に濃淡の模様が見える。日本では、満月のとき、昔から月の「海」と呼ばれる暗い部分の模様を「うさぎが餅つきをしている姿」になぞらえたのじゃ。中国でも古くは、月にうさぎの模様があるとする見方があった。みんなは、うさぎが見えるかな?
 望遠鏡を使って月の地形を観察すると、たくさんの丸い穴(クレーター)や山や谷があることがわかる。そうそう、望遠鏡で月を観測する時には満月より半月前後や、もっと欠けたときの月の方が観測しやすいぞ。満月は明るすぎて眩しいのと、正面から光が当たって表面の凹凸が分かりにくいが、欠けた月だとクレーターや山の影が鮮やかに見えて、地形を観察しやすいのじゃ。
 さて、月面の最大の見ものは、やはり大小さまざまのクレーターじゃな。クレーターは、小天体の衝突によってできたものじゃ。月には大気や水がほとんどなく、地形の変化がないので、ずっと昔にできたクレーターもそのまま残っておるのじゃ。

 

ガリレオガイド ―ガリレオが観察した月

ガリレオの月のスケッチ写真2:ガリレオが望遠鏡で月面を観察して描いたスケッチ。複雑な影のようすから、山や谷、クレーターなど、月面にでこぼこした地形があることを発見しました
スケッチ出典:『星界の報告』岩波文庫

 ガリレオは、彼が作った望遠鏡を月に向けて、その表面に凹凸があることを発見しました。それだけでなく、山や谷、クレーターや比較的暗い月面の「海」と呼ばれる部分をスケッチしたり、これら凹凸の影の長さを測って、月と太陽と地球の位置関係から、山の高さを推定しました。こうして、ガリレオは、月の表面はつるつるではなくでこぼこした地形が存在することを明らかにしたのです。
 これは、月の属する天上界(※)が、それまで信じられていたような完全な世界では無く、地球と似たような世界であることを示したという意味で重要な発見でした。

 ※第2回の「ガリレオガイド」の「アリストテレス的宇宙観」を参照しよう。

 
 
 
 
 
 
 
 

天文解説 ―月の誕生(ジャイアント・インパクト説)

 月は、地球にもっとも近い天体です。また、その大きさは、惑星と衛星の大きさの比としては太陽系でもっとも大きな天体です(下表参照)。
 月はどうやって生まれたのでしょうか? かつては、さまざまな説が唱えられていましたが、最近は「ジャイアント・インパクト説(Giant Impact Theory)」がもっとも有力になっています。この説では、地球が46億年前に形成されてから間もなく、火星サイズの天体が地球に衝突したとします。その天体は破壊され、地球の破片とともに宇宙空間へ飛び散り、一部は再び地球へと落下しました。そして、かなりの量の破片が地球の周囲を回る軌道上に残って円盤を形成し、やがて破片どうしが合体して月が形成されたと考えます。この説が正しいかどうかの検証は、これからの天文学の課題のひとつです。

惑星 衛星* 半径比(%)
地球 27.2
火星 フォボス(第1衛星) 0.4
木星 ガニメデ(第3衛星) 3.7
土星 タイタン(第6衛星) 4.3
天王星 ティタニア(第3衛星) 3.1
海王星 トリトン(第1衛星) 5.5

*「理科年表」平成20年版(国立天文台編)を参照
複数の衛星があるものについては、半径が最大のものを用いた
フォボスについては、最長径を採用した(いびつなため)

 参照:国立天文台・天文ニュース(132)「月形成のシミュレーション」

 参照:国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト「地球と月の誕生」(ムービー)

 

制作/世界天文年2009「ガリレオくんと仲間たち」制作ユニット+藤井龍二(まんが)

 

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9月の星空と月

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  • 国立天文台 ほしぞら情報
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  • 国立天文台 暦計算室 今日のこよみ・今日のほしぞら
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  • Feelニコン 星空案内
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