「アジアの星の神話・伝説」プロジェクト

2009年12月現在、ワーキンググループが出版に向けての作業を進めており、2010年以降も継続して活動します。

お知らせ

日本語版『アジアの星物語』刊行

日本語版書籍が万葉舎より刊行されました。[2014年2月25日]   詳細情報

『アジアの星物語ー東アジア・太平洋地域の星と宇宙の神話・伝説』 海部宣男 監修 万葉舎 刊(ISBN:978-4-86050-072-6)

link『アジアの星物語』書籍詳細(万葉舎)

目的

世界天文年2009のアジア共同企画です。日本だけでなくアジア諸国でも、プラネタリウムや学校・家庭での星・星座の話はほとんどギリシャ・ローマ神話ですが、アジアには古来、豊かな星や月、天の川の神話伝説が伝わっています。日本にも七夕や星にまつわる民話、沖縄、アイヌの美しい歌謡などがあります。私たちは世界天文年を機会に、アジアの星や天体、宇宙にまつわる神話・伝説を各国の協力で集め、優れたものを編集して各国で同時出版し、教材等にも広く用いてもらうなど、アジアの星文化を広め共有することをめざします。

伝説の収集

各国で「アジアの星ワーキンググループ」を組織し、それぞれ神話伝説を集め、選びます。既にインドネシアやタイ、マレーシア、中国、韓国、インドなどから参加が表明され、活動が始まりました。2009年5月には各国のグループが集まって「アジアの星国際ワークショップ」を東京で開催し、報告・選択を行います。

出版

国際編集委員会は優れた書き手に依頼し、共同の「アジアの星物語」を編集します。地域バランスや多様な文化に配慮し、わかりやすいストーリーと各国画家の美しい絵など、子供にも受け入れやすい一般向けの本が目標です。底本は英語ですが、各国ワーキンググループが自国語に翻訳し、2010年初めまでに同時出版します。この共同出版に加え、各国の神話伝説を集成した独自出版も推進します。

企画責任者

海部宣男(かいふ・のりお)(放送大学教授)

link「アジアの星の神話・伝説」プロジェクト

国際ワークショップが開催されました【報告】

「アジアの星・宇宙の神話と伝説(略称:アジアの星)」ワークショップ開催
アジアの各国・地域から星にまつわる神話伝説を報告、共同出版へ

2009年5月11日から13日、東京・三鷹の国立天文台で、表記ワークショップが開催されました。世界天文年を機に、アジアに伝わる豊かな星・宇宙の神話伝説を各国の協力で集め、美しい本としてそれぞれの国で共同出版しようという計画の、重要なマイルストーンです。

新型インフルエンザも心配されましたがなんとか切り抜け、ワークショップは参加者の熱気とやる気に包まれて、大成功に終わりました。アジア11の国・地域から50名(バングラデシュ、インド、インドネシア、香港、日本、韓国、ネパール、マレーシア、モンゴル、タイ、ベトナムからの19名、日本から31名)が参加。中国、台湾、太平洋諸島地域の代表はビザなどの関係で残念ながら出席できませんでしたが、ストーリーを送っていただくなどしてそれぞれ紹介されました。あわせて14の国・地域から、50あまりの話がきれいな絵などとともに報告され、太陽や月や星座にまつわるアジアの豊かな星・宇宙の文化を、参加者全員が共有することが出来ました。なお日本からは、アイヌのサマエン(北斗)、七夕伝説の一つ、浪速のトクゾウ伝説(北極星)、沖縄のむりかぼし(すばる)ユンタの4つを紹介しました。

さらに各国・地域の話の優先順、2冊を想定している共同出版本の具体的イメージや編集方針が議論され、最後に全参加国・地域の代表からなる編集委員会(委員長:海部宣男)を選出しました。今後、年内に基礎となる英語版の編集を終え、2010年前半には共同出版にこぎつける目標を確認し、楽しく充実したワークショップを終了しました。「アジアの星」プロジェクトはこれで前半のヤマ場を越え、いよいよ出版に向けた仕事に入ってゆきます。

ワークショップの事務局として活躍された吉田二美さんをはじめ矢治さんなどLOC(世話人)の方々、日本やポリネシアの星伝説を紹介いただいた北尾浩一さん、後藤明教授、また資金面などで援助をいただいた国立天文台・天文学振興財団・放送大学教育振興会に感謝します。

(海部宣男)


ワークショップでは参加した11の国、地域の代表者から次々に様々な月や星座にまつわるストーリーが美しい絵とともに紹介されました。(画像提供:「アジアの星」WG)
ワークショップでは参加した11の国、地域の代表者から次々に様々な月や星座にまつわるストーリーが美しい絵とともに紹介されました。(画像提供:「アジアの星」WG)

共同出版本の編集委員会では具体的な本のイメージや編集方針について白熱した意見がかわされました。
(画像提供:「アジアの星」WG)
共同出版本の編集委員会では具体的な本のイメージや編集方針について白熱した意見がかわされました。(画像提供:「アジアの星」WG)